JAC保障システム規定
一般社団法人日本アド・コンテンツ制作協会
(JAC保障システムの目的)
1.一般社団法人日本アド・コンテンツ制作協会は、JAC保障システム加入会員社(以下加入会員社とする)が業務として行う映像制作(以下、「制作」という。)業務中に発生する事故に 備えて、「社外スタッフ(注①②③)の補償」と「制作に起因する賠償」(注④)ならびに、これらの補償・賠償についての加入会員社の負担軽減を目的とするJAC保障システム(以下、「本保障システム」という。)を設定する。
(注)
①社外スタッフとは、当協会加入会員社の正社員以外の制作スタッフ及びフリースタッフ、メイン出演者及びその他出演者をいう。
②メイン出演者とは、制作にあたり制作者が特に指名をした代替性の無いタレント・モデル等をいう。
③その他出演者とは、上記以外の出演者(エキストラ含む)をいう。
④制作に起因する賠償とは、制作会社が法的に賠償責任を問われる場合をいう。
(保険契約の種類)
2.本保障システムによる「社外スタッフの補償」は普通傷害保険(就業中のみ)を、「制作に起因する賠償」は企業賠償責任保険を、当協会が選定した保険会社と当協会との間で別表のとおり 契約し、それをもって運用する。
(保障範囲及び保障限度)
3.「社外スタッフの補償」は、第2項の普通傷害保険の約款に基づき、社外スタッフに対する死亡・後遺障害・入院・通院について傷害保険金〈表1参照〉が支払われる。
また、「制作に起因する賠償」は、第2項の企業賠償責任保険の約款に基づき、加入会員社 が対人・対物について負担すべき賠償保険金〈表1参照〉が支払われる。
(事故の届出義務)
4.本保障システムの保障を受けようとする社外スタッフ及び被害者またはその遺族は、事故発生後速やかに、当該事故にかかわる加入会員社に対し事故の届出を行い、当該加入会員社が求める書類を提出しなければならない。
(加入会員社による保険金の請求及び受領の代行)
5.本保障システムによる社外スタッフの補償についての保険金の請求及び受領については、当該事故にかかわる加入会員社が、第4項の届出を受けた後、当該被保険者(社外スタッフ及び被害者またはその遺族)に代わって手続を行うものとする。
(保険金からの控除)
6.加入会員社は、第5項により保険金を受領した場合、その全額を被保険者(社外スタッフ及び被害者またはその遺族)に対し支払う。ただし、上記支払いについて、加入会員社が被保険者に対し既に支払った補償金または賠償金については、これを本保障システムによる補償金または賠償金の立替えとみなし、上記受領保険金から控除するものとする。
(社外スタッフに対する補償についての同意)
7.社外スタッフは、本保障システムによる社外スタッフに対する補償の適用を受けるためには、予め本規定に定める事項について同意し、別紙「JAC保障システム規定内容確認書兼保険金請求及び受領に関する同意書」を当協会に提出しなければならない。
(同意書に記載される個人情報の取扱い)
8.「JAC保障システム規定内容確認書兼保険金請求及び受領に関する同意書」により得られた個人情報は、本保障システム運営に関してのみ利用し、それ以外の目的には利用はしないものとする。また、上記同意書に記載される個人情報の提供先は当協会加入会員社及び当協会と契約を締結する保険代理店・保険会社のみとする。
(同意書及び個人情報の保管及び管理)
9.「JAC保障システム規定内容確認書兼保険金請求及び受領に関する同意書」の保管及び管理については、当協会事務局が行う。
(実施日)
10.本保障システムは 2007 年4月1日から実施する。
以上
JAC保障システム
(2021年4月1日現在)
〈表1〉
社外スタッフの補償 |
該当者 |
・JAC保障システム加入会員社の正社員以外の制作スタッフ及びフリースタッフ
・メイン出演者及びその他出演者
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適用ケース |
・映像制作(スチール撮影含む)業務中の事故(業務に起因して生じた症状の一部や脳・心臓疾患を含む)
・就業のための通勤途上での事故
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死亡補償限度額(後遺障害を含む) |
・1名につき最高2,000万円(但しその他出演者最高500万円) (国内、海外共) |
医療費補助 |
・入院 1日 7,500円(365日限度)手術保険金追加付保
・通院 1日 5,000円(事故日を含め180日以内の90日限度)
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作動しない場合 |
・就業中以外の事故
・適用ケースに含まれない病気、故意、天災、自殺
・海外ロケの現地雇用スタッフ
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制作に起因する賠償 |
該当者(被害者として) |
・上記社外スタッフ及び広告主・広告会社の制作立会い
・見物人、通行人等撮影に関係のない一般人
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適用ケース |
・受注による映像制作(スチール撮影含む)業務中の制作会社側の過失による事故 |
補償限度額 |
・対人 1人 1億円まで
1事故 10億円まで
・対物(撮影に関係のない一般人の持物等)
1事故 2,000万円まで
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見舞金 |
対象者(被害者):広告主・広告会社立会人のみ
支払限度額 1人 100万円
・死亡・後遺障害 1人 最高100万円
・入院 日額 15,000円限度かつ60日限度
・通院 日額 10,000円限度かつ30日限度
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作動しない場合 |
・直接であると間接であるとを問わず、メイン出演者に対して生じた損害
・会社側に全く過失がないと判断される場合
・日本国外での事故
・故意、天災
・戦争、変乱、暴動、そうじょう、労働争議
・排水、排気、じんあい、騒音に起因する賠償
・自動車、航空機(ラジコン飛行機、ラジコンヘリコプター、ドローンまたはそれらに類する飛行物体(ラジコン等については有線無線を問わない))、船舶、動物の所有、使用管理に起因する賠償
・その他
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